こんなお悩みありませんか?
新しい趣味を始めたけれど、やる気がなくなってしまった…
子どもが勉強のやる気を急になくしてしまった…
これらの悩みの裏には、「アンダーマイニング効果」と呼ばれる心理学的現象が関係しているかもしれません。
この効果を知り上手に活用することで、正しく物事の楽しさを感じ、充実した時間を過ごせるようになります。
本記事では、このアンダーマイニング効果について解説し、その活用方法を具体例とともにご紹介します。
アンダーマイニング効果とは?
アンダーマイニング効果とは、本来内発的な動機(楽しさや達成感)によって行われていた行動が、外発的な報酬(お金や褒め言葉など)によってその動機が損なわれる現象です。
例えば、絵を描くのが好きだった人が、仕事としてイラスト制作を始めた途端にやる気を失ったりすることがあります。
これは、元々「楽しいから描いていた」行動が「報酬をもらうために描く」という認識に変わり、内発的な楽しさが薄れてしまうためです。
報酬がきっかけで「本来の楽しさ」が見えにくくなってしまうのです。
アンダーマイニング効果の活用例
アンダーマイニング効果を利用する際は、最初に外発的な報酬を上手に設定し、徐々にそれを減らしていくことが重要です。
最終的には、行動の内発的な価値や楽しさを引き出すことを目指しましょう。
下記例を参考にしてみてください!
子どもの勉強を継続させたい場合
子どもがテストで良い点を取るたびに褒めすぎることは、よくあることではないでしょうか。
その教科が好きで勉強していたのに、気づくと褒められるために勉強をしていた。なんてことになっているかもしれません。
褒めることは適度に行うようにしましょう。
何度も何度も「何点取れてすごい!」と繰り返したり、「何点取れたからゲーム買ってあげる!」は、アンダーマイニング効果まっしぐらです。
「たくさん勉強したから算数得意になれたんだね!頑張ってえらい!」のように勉強の結果よりも過程を褒め、あとは見守るくらいで良いでしょう!
苦手な教科でいい点を取り始めた時にはしっかり褒め、もしその教科を好きになり始めたら褒めを少し控えるのように、使い分けができると良いですね。
家族に片付けを習慣づけさせたい場合
家族に片付けを促す際、最初は「1回片付けるごとにシールを渡す」など報酬を与えます。
ただし、報酬を徐々に減らしていき、最後には片付けそのものの達成感を味わってもらう形に切り替えます。
最初に外発的な動機を活用しつつ、最終的には内発的な動機へとつなげていくアプローチです。
自分の新しい習慣を定着させたい場合
運動を習慣にしたい場合、初めのうちは「運動したらお気に入りのカフェに行く」など、自分に小さな報酬を設定します。
ただし、運動自体に楽しさを見出したら、報酬を徐々になくし、運動そのものの充実感を重視するようにします。
絵を描くことや楽器の練習などの趣味を継続したい場合であれば、初めはSNSに投稿して「いいね」やコメントをもらうことで外発的なモチベーションを得ます。
少しずつSNS投稿を減らし、自分自身が楽しさや成長を実感することを目的に切り替えると、長続きしやすくなります。
まとめ
アンダーマイニング効果は、行動の動機づけに大きく影響を与える心理学的現象です。
この効果を正しく理解し、活用することで、自分や他人のやる気を効果的にコントロールできます。
重要なのは、内発的な動機を失わせないことです。
報酬の使い方やタイミングを工夫しながら、より良い日常生活を目指してみてはいかがでしょうか?
今回の効果とは逆で、やるなと言われたらやりたくなる「カリギュラ効果」についてもぜひ見てみてください!
それではまた、次回の記事でお会いしましょう!
すいの一言
好きなことは子どもの頃も大人になってからも貴重なものですよね!
大切に育てあげましょう。